世界で一番治安がいい国と悪い国はどこ?最新ランキングを調べてみた【2026年版】

海外旅行へ行くなら、やっぱり気になるのが「治安」。

では世界中の国を並べた場合、世界で一番治安がいい国と、一番治安が悪い国はどこなのか?

なんとなく北欧あたりが安全そうな気もするし、逆に紛争が続く国は危なそう。でも実際にランキングにすると、どんな顔ぶれになるのでしょう。

そこで今回は、世界163の国と地域を比較する「Global Peace Index 2026(世界平和度指数)」をもとに、治安の良い国ベスト10・悪い国ワースト10を調べてみました。

Global Peace Index(GPI)は、単純な犯罪発生率のランキングではありません。社会の安全性、国内外の紛争、軍事化など23の指標から「その国がどれだけ平和か」を評価した指数です。そのため、この記事では一般的な分かりやすさから「治安」と表現しています。

なお、旅行時の実際の安全性については、ランキングだけでなく日本の外務省「海外安全ホームページ」の情報もあわせて紹介します。

目次

世界で治安の良い国ベスト10

まずはGlobal Peace Index 2026で「最も平和」と評価された上位10か国から。

順位GPIスコア
1位アイスランド1.161
2位ニュージーランド1.343
3位スイス1.363
4位スロベニア1.369
5位アイルランド1.371
6位オーストリア1.421
7位ポルトガル1.427
8位シンガポール1.435
9位フィンランド1.478
10位日本1.489

出典:Institute for Economics & Peace「Global Peace Index 2026」

1位はアイスランド。しかも一時的に1位になったわけではなく、2026年まで19年連続で世界1位です。

そして10位には日本。アジアではシンガポールが8位、日本が10位と、世界的に見てもかなり上位に入っています。

日本って「安全な国」とよく言われるけど、本当に世界トップ10だった。


世界一治安が良いアイスランドってどんな国?

世界1位のアイスランドは、北大西洋に浮かぶ島国。首都はレイキャビクです。

火山、氷河、温泉、滝、オーロラなど大自然のイメージが強く、日本からの海外旅行先としても知られています。

そして治安面では、Global Peace Indexで2026年まで19年連続世界1位

一度だけ偶然トップになったわけではなく、長期間にわたって世界で最も平和な国という評価を維持しているわけです。

首都レイキャビクの公式観光サイトでも、暴力犯罪や軽犯罪の発生率が非常に低く、世界でも特に安全な都市のひとつとして紹介されています。

参考:Visit Reykjavík「Why Reykjavík Is the Safest City in the World」

日本の外務省も「危険情報なし」

では、日本政府はアイスランドの安全性をどう見ているのでしょうか。

外務省の海外安全ホームページで確認すると、2026年9月現在、アイスランドには危険情報は出ていません。

つまり、外務省が「十分注意してください」「不要不急の渡航は止めてください」といった危険レベルを設定している国ではないということ。

最新情報:外務省 海外安全ホームページ「アイスランド」

とはいえ、「世界一安全=犯罪がまったく存在しない」ではありません。

外務省の安全対策基礎データでは、観光地などで外国人を狙ったスリや置き引きが報告されているほか、レイキャビク中心部では週末の夜間から未明にかけて暴行やひったくりなどが発生することもあるとして注意を呼びかけています。

「世界で最も平和な国」でも犯罪がゼロになるわけではありません。旅行中は荷物を放置しない、深夜に不用意な行動をしないなど、海外旅行としての基本的な防犯は必要です。

参考:外務省「アイスランド 安全対策基礎データ」

日本からアイスランドへ行くといくらくらい?

ここまで安全だと言われると、「じゃあ実際に旅行するといくらくらいかかるの?」も気になるところ。

アイスランドには日本からの直行便が基本的にないため、ヨーロッパなどで乗り継いで首都レイキャビクを目指す形になります。

航空券は時期や乗り継ぎ、予約するタイミングでかなり変わります。

2026年9月にJALの東京-レイキャビク往復運賃を確認したところ、エコノミークラスでは2026年9月出発で28万円台から。少し先の日程では、2027年1~2月に23万円台から表示される日程もありました。

「世界一治安が良い国へちょっと週末旅行」という距離ではないものの、航空券を比較しながら日程を選べば、一般的な海外旅行として十分現実的な価格帯です。

また、アイスランド旅行では航空券だけでなく、ホテル、現地ツアー、空港からの移動、ブルーラグーンやオーロラ観賞などを組み合わせるケースも多いため、旅行会社のツアーと個人手配の両方を比較すると分かりやすいでしょう。

航空券やツアー料金は出発日・予約時期による変動が大きいため、上記は2026年9月調査時点の参考価格です。実際に予約する際は最新料金を確認してください。


GPIで「平和度」が低い国ワースト10

反対に、Global Peace Index 2026で下位になった10か国がこちら。

ワースト順位世界順位GPIスコア
1位163位ロシア3.367
2位162位スーダン3.195
3位161位コンゴ民主共和国3.189
4位160位ウクライナ3.184
5位159位イスラエル3.124
6位158位南スーダン3.116
7位157位アフガニスタン3.106
8位156位イエメン3.081
9位155位シリア3.067
10位154位マリ2.996

出典:Institute for Economics & Peace「Global Peace Index 2026」

ここだけ見ると、2026年の「世界で一番治安が悪い国」はロシア……ということになりそうです。



は?ロシア?おかしくね?

ここで、ちょっと引っかかりました。


ロシアが、世界で一番治安が悪い国?

もちろん現在のロシアはウクライナとの戦争中。日本の外務省も、ウクライナ国境周辺にはレベル4、モスクワを含むその他の地域にもレベル3「渡航は止めてください」を出しています。

ただ、私たちが「治安が悪い」と聞いて普通に想像するのは、戦争だけではありません。

  • 街を歩いていて強盗に襲われる
  • 銃を使った犯罪が多い
  • カージャックや誘拐が頻発している
  • 夜に一人で歩けない
  • 観光客が犯罪の標的になりやすい

むしろ旅行者にとっては、こうした「普通に観光している時に犯罪へ巻き込まれる危険」の方が、肌感覚としての治安に近いはず。

ロシアより、歩いてるだけでヤバそうな国って普通にありそうなんだけど?

実はここに、Global Peace Indexをそのまま「治安ランキング」と呼んだ時の落とし穴があります。


GPIは「犯罪ランキング」ではない

Global Peace Indexは、犯罪発生率だけを比較したものではありません。

全部で23の指標を使い、「社会の安全」「国内外の紛争」「軍事化」などを総合して、その国がどれだけ平和かを評価しています。

さらに指数は、国内の平和度を60%、国外との平和度を40%として計算されています。

つまり、ロシアが最下位なのは「街頭犯罪が世界一多いから」ではなく、戦争や軍事化を含めた総合評価で最下位になったからということ。

参考:Institute for Economics & Peace「GPI Methodology」

ロシアは現在も「入国そのものができない国」ではない

この違いが分かりやすいのが、現在のロシアです。

2026年現在も、日本人はロシアの観光ビザを申請できます。ロシア公式ビザセンターでも、日本人向けの観光ビザ申請を受け付けています。

つまり制度上は観光旅行が可能

ただし、日本の外務省はモスクワを含む大部分についてレベル3「渡航は止めてください」としています。

正確に言えば、「入国できない国」ではないものの、日本政府としては観光目的で行くことを勧めていない国という状態です。

参考:ロシア公式ビザセンター「Tourist visa」外務省「ロシア 危険情報」

GPIの「最下位」と、旅行者が現地で犯罪に遭う可能性が最も高い国は同じではありません。



では旅行者目線で「治安が悪い国」を並べると?

【挿絵6・追加】指示:海外旅行中の女性がホテルのロビーまたは安全な室内から街の地図と旅行ガイドを確認している場面。バッグを膝元に置き、周囲を少し警戒している自然な様子。銃・暴漢・流血など直接的な危険表現は入れない。90年代サブカル雑誌風レトロポップ。背景はシンプル。

そこで今度は、戦争や軍事力ではなく、強盗・暴行・窃盗・夜間の安全性など一般犯罪により近い指標で見てみます。

使用するのは、世界各地の利用者アンケートなどから犯罪への不安や体感治安を指数化している「Numbeo Crime Index」の2026年上半期版。

Numbeo Crime Indexは政府の公式犯罪統計ではなく、利用者から集めた回答をもとにした指数です。一方、強盗・窃盗・暴行・夜間の安全感などを直接質問しているため、「旅行中に感じる治安」を比較する参考値として使用します。

順位犯罪指数外務省の危険情報
1位パプアニューギニア80.82一部レベル2/その他レベル1
2位ベネズエラ80.50一部レベル3/その他レベル2
3位ハイチ79.84全土レベル4
4位アフガニスタン74.66全土レベル4
5位南アフリカ74.52一部レベル2/その他レベル1
6位ホンジュラス71.87一部レベル2/その他レベル1
7位トリニダード・トバゴ71.12全土レベル1
8位シリア68.09全土レベル4
9位ジャマイカ67.40一部レベル2/その他レベル1
10位ガイアナ67.40全土レベル1

出典:Numbeo「Crime Index by Country」外務省 海外安全ホームページ

こちらを見ると、かなり印象が変わります。

犯罪指数1位はパプアニューギニア。続いてベネズエラ、ハイチ、アフガニスタン、南アフリカ。

ロシアの名前はトップ10にはありません。

こっちの方が「治安が悪い国」のイメージには近いかも。

犯罪指数1位のパプアニューギニアはどんな感じ?

では、旅行者目線の犯罪指数で1位となったパプアニューギニアは、実際どのような状況なのでしょうか。

外務省によると、首都ポートモレスビーでは強盗、窃盗、空き巣、殺人、性犯罪、カージャックなどの一般犯罪が時間・場所を問わず発生しています。

2025年の全国統計では、殺人689件、性犯罪1,204件、強盗1,142件、傷害1,717件などが報告されています。

さらに「ラスカル」と呼ばれる武装強盗集団による、ナイフや銃、手製銃などを使った強盗やカージャックも問題になっています。

参考:外務省「パプアニューギニア 安全対策基礎データ」

パプアニューギニア全土が「渡航禁止」というわけではありません。しかし、観光旅行で日本と同じ感覚の徒歩移動や夜間行動をするのは危険です。

ハイチ・アフガニスタン・シリアはさらに別の意味で危険

犯罪指数だけを見ても上位ですが、旅行という意味ではハイチ、アフガニスタン、シリアはさらに事情が違います。

この3か国について、日本の外務省は全土にレベル4「退避してください。渡航は止めてください」を発出しています。

ハイチでは武装ギャングによる殺人・誘拐・暴力が頻発し、首都圏への航空便すら不安定。アフガニスタンではテロ、殺人、強盗、誘拐などが続き、シリアも全土レベル4の状態です。

単純な街頭犯罪だけではなく、「何か起きた時に安全に帰国できるか」という意味でも旅行先としてのリスクが極めて高い国と考えた方がよさそうです。


南アフリカは「普通の観光旅行」で気をつけたいタイプ

また、今回のランキングで特に旅行者目線で気になったのが5位の南アフリカ。

外務省によると、年間の殺人は2万7,590件、強盗は19万9,455件。ヨハネスブルグ、プレトリア、ダーバンの一部中心市街地にはレベル2が出されています。

日本人旅行者が徒歩移動中に首絞め強盗に遭った事例もあり、ヨハネスブルグ中心部では外務省が「昼夜を問わず徒歩移動を控える」よう注意しています。

南アフリカにはケープタウン、喜望峰、クルーガー国立公園など世界的な観光地もあり、実際に多くの旅行者が訪れています。

だからこそ、「旅行できるか・できないか」ではなく、「旅行はできるけれど日本と同じ行動をすると危ない」タイプの国として分かりやすい例かもしれません。

参考:外務省「南アフリカ共和国 安全対策基礎データ」

ちなみに「治安がヤバい街」としてネットで有名なヨハネスブルグも南アフリカ

南アフリカと聞いてもピンと来なかった人でも、「ヨハネスブルグ」という名前ならネットなどで一度は見たことがあるかもしれません。

そう。「世界でも治安が悪い街」として、たびたび名前が挙がるあのヨハネスブルグです。

実際、Numbeoの2026年都市別Crime Indexでは、ヨハネスブルグの犯罪指数は80.81、安全指数は19.19。世界の主要都市を比較してもワースト5位級に位置しています。

参考:Numbeo「Crime Index 2026」

ああ、南アフリカって「あのヨハネスブルグ」がある国なのね。

ただし、ここでも「ヨハネスブルグに入った瞬間に危険」という話ではありません。

特に注意が必要なのが、市街中心部のCBD(Central Business District)とその周辺です。

日本の外務省はヨハネスブルグCBDと周辺を危険レベル2「不要不急の渡航は止めてください」に指定しています。

しかも、その注意内容がかなり具体的。

CBD、ヨハネスブルグ・パーク駅周辺、ヒルブロウ、アレクサンドラなどでは、殺人、強盗、性犯罪、恐喝、暴行、ひったくり、車上荒らし、麻薬売買などが昼夜を問わず発生しています。

日本人旅行者も例外ではありません。

外務省によれば、ヨハネスブルグ中央駅や長距離バスターミナル周辺などで、日本人旅行者が日中に歩いていたところ、複数の犯人に背後から首を絞められ、金品を奪われる「首絞め強盗」の被害が毎年のように報告されています。

2024年4月にも、午後4時ごろCBDを歩いていた日本人旅行者が3人組に背後から首を絞められ、財布やパソコンなどが入ったバッグを奪われる事件が発生しました。

参考:外務省「南アフリカ共和国 危険情報」

ヨハネスブルグCBDについて、外務省は単に「夜道に注意」としているのではありません。昼夜を問わず徒歩移動を控え、CBD及び周辺地域には立ち入らないよう注意を呼びかけています。

公共交通機関についても、電車・バス・ミニバスでは強盗や窃盗被害に遭いやすいとして利用を避けるよう案内されています。

つまりヨハネスブルグは、今回の記事でいう「戦争をしているからランキングが下がった国」とは違い、日常的な犯罪そのものを旅行者が警戒しなければならない都市の代表例。

「ロシアが世界最下位って本当に治安ランキングなの?」という違和感を考えるうえでも、ヨハネスブルグはかなり分かりやすい比較対象です。


外務省の「レベル1」なら安全という意味でもない

ここでもう一つ面白いのが、犯罪指数7位のトリニダード・トバゴと10位のガイアナ。

どちらも外務省の危険情報は全土レベル1です。

ところが、トリニダード・トバゴでは外務省自身が「凶悪犯罪の発生率が高い」と説明しており、2025年には369件の殺人事件が発生。ガイアナでも殺人や銃器を使った強盗が多く、日本人を含む外国人を狙った事件が報告されています。

つまり、外務省の危険レベルは「犯罪発生率ランキング」ではありません。

レベル1だから日本並みに安全、レベル3だから世界で3番目に危険、と単純に数字だけを並べるものではないわけです。

海外旅行の安全性を見るなら、「平和度」「犯罪の多さ」「外務省の渡航情報」の3つを分けて見る方が実態に近い。



結局「世界で一番治安が悪い国」はどこなの?

ここまで調べると、「世界で一番治安が悪い国」を1か国だけ決めること自体が、かなり難しいことが分かります。

  • 戦争・紛争・軍事化まで含む平和度ならロシア
  • 一般犯罪への不安や体感治安ならパプアニューギニア
  • 日本政府が「旅行そのものを止めて」としている国にはハイチ、アフガニスタン、シリアなどがある

というのが、今回調べた結果。

逆に言えば、ネットで見かける「世界で最も治安が悪い国ランキング」も、何を基準に順位を付けているのかを見ないと意味がまったく変わってしまいます。

旅行先として安全かを知りたいなら、ランキングだけを信じるのではなく、最後は外務省の最新情報と現地の犯罪事情まで確認しておくのが一番確実です。

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