Xを眺めていたら、気になる薬の投稿が流れてきた。
小林製薬の「コリホグス」を飲んだところ、「ここ20年以上なかったんじゃないか」というほど体中の筋肉がほぐれたように感じた、という投稿だ。
肩がガチガチになりがちな私としては、これはかなり気になる。

そんなに効くなら、一回くらい試してみたい。
ちなみに投稿には「自白剤と同成分(真偽は知らん)」という話も書かれていた。ただし、これは投稿者自身も真偽不明としている話。実際のコリホグスの有効成分は、筋肉弛緩成分のクロルゾキサゾン、鎮痛成分のエテンザミド、カフェイン水和物となっている。
コリホグスを買いに行ったら売り切れていた


ということで、実際にドラッグストアへ行ってみた。
ところがコリホグスの売り場を見ると、そこだけ商品がない。
まさか、あのX投稿を見て買いに来た人が一気に増えたのだろうか。
もちろん、この店で売り切れていた理由がXだと断定することはできない。たまたま在庫切れだった可能性もある。
ただ、投稿はかなり広く拡散されており、ネット上でもコリホグスについて言及する投稿が一気に増えていた時期だった。
欲しくなったタイミングで目の前の棚だけ空っぽとなれば、どうしても「みんな考えることは同じなのでは」と思ってしまう。
そもそもコリホグスはどうやって肩こりに効く?


まず、小林製薬のコリホグス公式サイトを確認すると、中心となるのはクロルゾキサゾンという筋肉弛緩成分。
小林製薬によると、クロルゾキサゾンは中枢神経に作用し、筋肉から中枢神経へ伝わる刺激を抑えることで、筋肉の過剰な緊張をやわらげる。
つまり、痛みを単純に感じにくくするだけではなく、硬く緊張している筋肉そのものをゆるめる方向に働くのがコリホグスの特徴。
さらに、痛み止め成分としてエテンザミドも配合されている。
コリホグス2錠中の有効成分は以下の通り。
| 成分 | 2錠中 | 主な役割 |
|---|---|---|
| クロルゾキサゾン | 300mg | 硬直した筋肉をゆるめ、こりをほぐす |
| エテンザミド | 300mg | 肩こりなどに伴う痛みを鎮める |
| カフェイン水和物 | 50mg | 薬剤による眠気を防ぐ |
効能として挙げられているのは、肩や首筋などの痛み・こりだけではない。腰痛、背痛、ねんざ、うち身、神経痛、四十肩、関節痛、筋炎、腱炎なども対象になっている。
15歳以上は1回1~2錠、1日2回まで。初めて服用する場合は1錠から試すことを小林製薬が案内している。
売り切れだったので隣にあったドキシン錠を買ってみた


コリホグスは買えなかった。
では帰るかと思ったところ、すぐ隣に置かれていたのがアリナミン製薬の「ドキシン錠」だった。
箱にはこちらも「筋肉をほぐし、痛みを伴う肩こり・腰痛に速く効く」とある。
コリホグスを買いに来た私からすると、ほとんど同じ目的の薬に見える。



成分は違っても、似たような薬なのでは?
そこで調べてみると、確かに狙っている方向はかなり近かった。
ドキシン錠はメトカルバモールで筋肉の緊張をほぐす
ドキシン錠の公式サイトによると、主成分はメトカルバモール。
メトカルバモールは神経の反射を抑え、筋肉の異常な緊張やこりを取り除いて痛みをやわらげる成分と説明されている。
そしてドキシン錠にも、コリホグスと同じ鎮痛成分のエテンザミドが配合されている。
15歳以上の1日量6錠中の有効成分はこちら。
| 成分 | 1日量6錠中 | 主な役割 |
|---|---|---|
| メトカルバモール | 1,500mg | 神経の反射を抑え、筋肉の異常な緊張やこりを除く |
| エテンザミド | 900mg | 痛みを鎮める |
| 無水カフェイン | 90mg | 鎮痛成分の働きを助ける |
| トコフェロール酢酸エステル | 90mg | 末梢の血流に関与し、筋肉のこりを改善する成分の働きを助ける |
| ジベンゾイルチアミン | 24mg | 鎮痛成分の働きを助けるビタミンB1誘導体 |
15歳以上は1回2錠を1日3回、なるべく空腹時を避けて服用する。
つまりドキシン錠も、単なる痛み止めだけではなく、筋肉の異常な緊張そのものをゆるめる成分を中心にした薬という点ではコリホグスと共通している。
コリホグスとドキシン錠の一番大きな違いは筋肉をほぐす成分


両方の成分を並べてみると、一番分かりやすい違いはここ。
コリホグスは「クロルゾキサゾン」、ドキシン錠は「メトカルバモール」で筋肉の緊張をほぐす。
つまり、「筋肉をほぐして痛みをやわらげる」という目的は似ているが、その中心となる筋肉弛緩成分が別物。
| 比較 | コリホグス | ドキシン錠 |
|---|---|---|
| メーカー | 小林製薬 | アリナミン製薬 |
| 筋肉をほぐす中心成分 | クロルゾキサゾン | メトカルバモール |
| 鎮痛成分 | エテンザミド | エテンザミド |
| カフェイン | カフェイン水和物 | 無水カフェイン |
| 成人の用法 | 1回1~2錠 1日2回まで | 1回2錠 1日3回 |
| 服用可能年齢 | 15歳以上 | 12歳以上 ※12~14歳は1回1錠 |
| 区分 | 指定第2類医薬品 | 指定第2類医薬品 |
結論としては、コリホグスとドキシン錠は「同じ薬」ではない。ただし、筋肉の異常な緊張をほぐしながら痛みも抑えるという方向性はかなり似ている。
そして注意したいのが、成分量の数字だけを見て「1,500mgあるドキシン錠のほうがコリホグスより5倍強い」といった比較はできないこと。
クロルゾキサゾンとメトカルバモールは別の成分なので、mgの数字をそのまま強さとして比較することはできない。
肩こり以外にも効く?両方とも腰痛や筋肉痛などが対象


商品名やパッケージを見ると「肩こりの薬」という印象が強いが、両方とも効能は肩だけではない。
コリホグスは、肩・首筋などの痛みやこりのほか、腰痛、背痛、ねんざ、うち身、神経痛、リウマチ性疼痛、四十肩、関節痛、筋炎、腱炎。
ドキシン錠は、腰痛、肩こり、筋肉痛、四十腰、五十肩、神経痛、寝ちがい、ねんざ、打撲、スポーツ後の筋肉痛、関節痛が効能として挙げられている。
多少の違いはあるものの、「筋肉が異常に緊張して痛い、こっている」といった症状に使う内服薬という部分はかなり近い。
このあたりを見ると、コリホグスが売り切れていたときに隣のドキシン錠を見て「これでも似た効果があるのでは?」と思ったのは、方向としてはそこまで間違っていなかった。
では結局、どちらのほうが効くの?
ここが一番気になるところだと思う。
ただ、公式情報を比較しただけでは「コリホグスのほうが強い」「ドキシン錠のほうが強い」とは言えない。
筋肉をほぐす中心成分そのものが違うからだ。
コリホグスで使われているクロルゾキサゾンと、ドキシン錠で使われているメトカルバモールは、どちらも筋肉の異常な緊張をやわらげる目的で使われるが、同じ成分ではない。
そのため、ある人にはコリホグスのほうが体感しやすく、別の人にはドキシン錠のほうが合うということもあり得る。
「効果の方向は似ている。でも、同じ効き目を保証できる薬ではない」くらいに考えるのがよさそうだ。
ここからはドキシン錠を実際に飲んでみた感想


ここまでは成分や効能の話。
では、実際に私が買ってきたドキシン錠はどうだったのか。
飲んでしばらく経ってから肩の状態を確認してみた。
結論から言うと
私の場合は「すごく効いた!」というほどの変化は感じなかった。
相変わらず肩はガチガチ。
まったく何も変わらなかったかと言われると、「少し楽になったかな?」という気がしないでもない。
ただ、それが薬によるものなのか、単にそう思っただけなのか、自分では判別できない程度。



私の体感では、プラシーボの域をはっきり超えたとは言いづらかった。
逆に、副作用として言われているような眠気等はまったく感じなかった。
ドキシン錠では副作用として眠気、めまい、ふらつきなどが現れることがあり、メーカーも服用後は乗り物や機械類を運転しないよう案内している。
ただし、私自身については眠くなる感じも、ぼーっとする感じも特になかった。
眠気を感じなかった場合でも、ドキシン錠・コリホグスともに服用後の乗り物や機械類の運転操作はしないよう、メーカーが案内している。
Xでは劇的に効いたのに、私はあまり効かなかったのはなぜ?
今回のX投稿では、コリホグスを飲んだあと、20年以上なかったほど全身の筋肉がほぐれたように感じたという、かなり強い体感が書かれていた。
一方、私がドキシン錠を飲んだ感想は「少し効いたような気もする」程度。
この差だけを見ると、コリホグスのほうがものすごく強いようにも見える。
ただ、そう単純には言えない。
まず、そもそも私はコリホグスではなくドキシン錠を飲んでいる。筋肉をほぐす中心成分が違う以上、体感が違っても不思議ではない。
さらに薬の効き方や体感には個人差がある。
Xの投稿者にはたまたま非常によく合い、本当に劇的に楽になった可能性もある。
逆に私にはドキシン錠があまり合わなかった可能性もある。
そして、SNSの投稿なので、本人が感じた驚きを多少大げさに表現している可能性だって当然ある。
外から見て、そのどれなのかを判断することはできない。
Xで誰かに劇的に効いたという体験談があっても、自分にも同じように効くとは限らない。逆に、ドキシン錠があまり効かなかったからといって、コリホグスも効かないとは限らない。
コリホグスを買えたら実際に比較してみたい
今回分かったのは、コリホグスとドキシン錠は、どちらも筋肉の緊張をほぐしながら痛みを抑える方向の薬ではあるものの、中身まで同じではないということ。
コリホグスはクロルゾキサゾン、ドキシン錠はメトカルバモール。
鎮痛成分としてエテンザミドが入っているところは共通している。
今回、私にはドキシン錠が劇的に効いた感じはなかった。
だからこそ、今度は余計に本物のコリホグスを試してみたくなっている。
次にドラッグストアで見つけたら買ってみて、同じ肩の状態でどのくらい体感が違うのかも確認してみたい。
そのときは、この記事に実際に飲んでみた結果を追記する予定。
なお、どちらも市販薬ではあるものの指定第2類医薬品。使用する場合はパッケージや添付文書の用法・用量、併用できない薬などを確認したうえで服用したい。


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